先日、アメリカのニュースメディアで権威のあるU.S. News & World Report( usnews.com )にて、2022年のダイエット(食事法)ランキングが発表されました。ランキングは40の食事法を専門家が検証したものになります。
下記は上位8つの食事法です。
①地中海式ダイエット
②DASHダイエット、フレキシタリアンダイエット (同率)
③MINDダイエット
④ウェイトウォッチャーズ、TLCダイエット,
ボリュメトリクス、メイヨークリニックダイエット (同率)
参考:U.S. News “Find the best diet for you”
ランキングでは地中海式ダイエットが総合ベストダイエットとして1位を獲得。5年連続という快挙となりました。
続いてDASHダイエットと同率2位にフレキシタリアンがランクインしました。
今回はU.S. News & World Reportの2022年ダイエットランキングにランクインした食事法についてご紹介します。
地中海式ダイエット
地中海式ダイエットは、地中海の近くに住む人々の食生活から考え出された食事法です。なんと、世界無形文化遺産にも登録されています。
その歴史は古く、1960年代から研究されており、1990年代に注目を浴びました。現在は第二次ブームといったところでしょう。
この食事法の特徴はオリーブオイル、豆類、穀物、果物や野菜を中心とし、乳製品(主にチーズとヨーグルト)と1~2杯のワインを毎日摂るようにします。
そして、魚を週に二回程度、肉は月に食べても1回までにします。そして、日々身体を動かすことも忘れずに意識します。
一番欠かせないのはオリーブオイル。このオリーブオイルが、慢性疾患のリスクや死亡率低下の潜在的な健康要因として研究されたのがスタートとされています。
DASHダイエット
DASHダイエットとはアメリカで考案された、高血圧の人達をターゲットにして作られた食事法のことです。DASHは、“Dietary Approach to Stopping Hypertension”(高血圧症を抑える食事の提案)の頭文字からきています。
具体的なその食事法は、年齢に応じた1日に必要な摂取カロリーに合わせて「穀類」「野菜」「果物」「低脂肪乳、低脂肪の乳製品」「赤身肉、鶏肉、魚」「ナッツ、種、豆類」「脂肪」「お菓子、砂糖」の8つに分けられたグループの食品を、決められた割合で食べていくというもの。
動物性食品や脂・塩・砂糖などを控えること、果物・野菜・全粒穀物・ナッツなどを十分に摂ること、動物性たんぱく質は鶏肉や魚をメインにとること等の奨励事項が決められています。
最近では、血圧を下げるだけではなく、痛風や糖尿病、脂質異常などにも効果があることが分かってきており、さらには減量法(いわゆる日本語のダイエット)としても評価が高まっています。
参考:おいしい大麦研究所“アメリカで専門家に選ばれたダイエット法「DASHダイエット」”
フレキシタリアンダイエット
フレキシタリアンとは「フレキシブル+ベジタリアン」を組み合わせた造語。フレキシブル(flexible)とは、日本語で柔軟性・融通が効くといった意味を持ちます。この言葉は、アメリカの栄養士であるドーン・ジャクソン・ブラントナーの著書『フレキシタリアンダイエット』(2009年)が出自とされています。
基本的に菜食を意識しつつ、時には肉も食べるという柔軟な考え方がベースにあります。なので、実践している人でも、ほとんど動物性の食品を口にしない人から、1週間のうち1日だけ肉食をやめる人までさまざまです。
このような食事法を実践する人たち、フレキシタリアンについては他記事で言及していますので、そちらもぜひご一読ください。
参考: “最近よく聞く、ゆるベジやフレキシタリアンって何?”
MINDダイエット
認知症予防に特化した食事法がMINDダイエットであり、先述の地中海式ダイエットとDASHダイエットを組み合わせて考案されたもの。
その内容は食材を15のカテゴリーに分けて、高飽和脂肪食品の摂取を意識的に制限するという点が先述の2つのダイエットにはなかったルール。ちなみに植物性食材を優先的に取り入れることを推奨している点や動物性食品を制限する点は同じです。
1997年からラッシュ大学で行われている米国シカゴ地域の退職者を対象としたラッシュメモリーアンドエイジングプロジェクト(MAP)のデータによると、
MINDダイエットを実践している人は(良く実践している~適度にといった程度を含めても)アルツハイマー病のリスクが35%以上低下したとされています。
地中海式ダイエットまたはDASHダイエットを適度に行なった場合では同様の効果が見られなかったことは、MINDダイエットの注目すべき点と言えるでしょう。
参考:日本メディカルハーブ協会“認知症の予防にマインド(MIND)ダイエット”
ここまで上位の地中海式ダイエット、DASHダイエット、フレキシタリアンダイエット、MINDダイエットについて説明してきました。
続いて4位以下の食事法に関しても軽く触れましょう。
ウェイトウォッチャーズ
1963年設立のWeight Watchers International社が提供するダイエットプログラム。
ユーザーに1日のポイント目標を割り当てられ、プログラムのデータベースにある各食品のポイント値をみて摂取量をコントロールするというもの。会員であればオンラインやアプリで手軽に取り組めるため、欧米で近年人気となっています。
TLCダイエット
アメリカの国立衛生研究所によって作られたプログラム。
コレステロール値を下げることを目的とし、飽和脂肪酸を多く含む食品(揚げ物やマーガリン、脂肪分の多い肉など)を控えるのがポイントです。プログラムでは野菜、果物、パン、シリアル、パスタ、赤身の肉をたくさん食べるよう推奨しています。
ボリュメトリクス
ペンシルバニア州立大学の栄養学教授であるバーバラ・ロールズが提唱した食事法。 プログラムでは各食品のエネルギー(カロリー)・重量・密度に着目して4つのグループに分けています。例えば、各項目で最も高い数値のカテゴリー4に振り分けられるのはポテトチップス、チョコレートキャンディー、クッキーなどが振り分けらます。カテゴリー4の食品をできるだけ避け、カテゴリー1の属する食品(果物や野菜、無脂肪のミルク、スープ)に置き換えるようにする、といった考え方になります。
メイヨークリニックダイエット
ミネソタ州ロチェスターにあるクリニックが考案した食事法。
食品を独自のピラミッド表に分類しており、その表を基に食生活を調整します。
ピラミッド表では果物、野菜、全粒穀の食品が上位に分類されており、多く摂取してよいとしています。ピラミッドの上位に属する食品は多く食べても、摂取するカロリーは少なくないため、食事の満足感を得やすいでしょう。
ダイエットは継続が大事
日本ではダイエットを短期的な減量という意味として解釈されがちです。ただ、本来の意味である食事法にも共通して言えることは、長期的に続けることが大事です。
上に挙げた食事法の共通点は、無理せず始められ、大好きなお肉を食べても良いこと。今の食事のスタイルから無理なく、少しずつ移行できるのできっと継続しやすいでしょう。
エシカルフードのプラントベースフード
私たち、エシカルフード株式会社は「食生活が、地球環境を守る」をテーマに、肉食を控える食生活~Meatless Diet(ミートレスダイエット)~という、新しいライフスタイル・価値観を提唱するために、2021年6月に発足しました。
地球にも、身体にも、動物にも優しいプラントベースドフード」の企画開発・販売と“Meatless Diet”のための有益な情報発信を通じて、あなたの健康と地球環境を守りたいと考えています。
エシカルフードの商品ページはこちらから
https://ethical-food.co.jp/products/