COLUMN

2022.03.07

COLUMN環境について考えてみよう/環境/食糧/畜産/SDGs

友達・家族がベジタリアンの場合に配慮してあげたいこと

近年、LGBTQや外国人籍の方がコミュニティーの中にも増えてきており、多様性を受け入れることは現代社会において、当たり前の時代となってきました。

それは食のカテゴリーでも同じです。メジャーなもので言えば、菜食主義であるベジタリアンがそうでしょう。国によって定義はさまざまですが、宗教・文化・エシカル・健康意識など、多様な観点から取り入れている人が世界中で増加しています。

この日本でも「友達(家族)のなかにもベジタリアンがいる」という方が増えてきたのではないでしょうか?

今回は、ベジタリアンの友達・家族に配慮できることを中心にご紹介します。

ベジタリアンってどのくらいいるの?

本題に入る前に、実際にどのくらいの人が菜食を中心とした食事を行なっているのかご存知でしょうか。 ヴィーガンを含めたベジタリアンの人口に占める割合を国ごとにご紹介します。

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インド:文化的・宗教的な理由

まず、世界的にベジタリアン人口の占める割合が一番多いのはインドです。インドでは宗教的な理由から菜食である方多く、人口の29.8%もの人がベジタリアンと言われています。インドの人口は約13億人のため、約3億8,000万人もの人が菜食主義者ということになります。

(出典: 「人口に占めるベジタリアンの割合(含ビーガン)」)

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台湾:健康意識高まり・文化の普及

続いて紹介するのは、人口の13.0%の方がベジタリアンの台湾です。

仏教徒が多い台湾では、昔から菜食を意味する「素食」という文化があります。 本来は精進料理という位置づけでしたが、近年の健康意識の高まりもあり、日常食へと普及しています。

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欧米:エシカルの観点から

アジアだけでなく、欧米の国々の割合も多いです。スイスやブラジルは人口の14.0%の人が、アメリカも8.0%の人が野菜を中心としたベジタリアン。

欧米では、地球環境や動物愛護などの観点から菜食主義へと移行する人たちが増えています。

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世界の国々の人口占めるベジタリアンの割合をご紹介しましたが、日本でもここ数年で確実にベジタリアンが増えています。

外国人・日本人、いずれにしてもベジタリアンの友人を持つことは今後十分にあり得るでしょう。

(出典:「2019年の訪日外国人ベジタリアン〜人数と市場規模〜」)

ベジタリアンが嬉しいこと

もし、友達・家族がベジタリアンへと移行すると言ったら、どうすれば良いのでしょうか?

ここでは、ベジタリアンが喜ぶアクションをいくつかご紹介します。

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ベジタリアンという存在、考え方を理解する

まずは、ベジタリアンの考えを知り、認めることからはじめてみてください。

ベジタリアンを否定しないのはもちろんのこと、自ら興味を持ってもらえるとうれしいものです。

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以下のような質問を投げかけて、相手の話を聞いてみてください。

・ベジタリアンをはじめたきっかけは?

・いつからはじめたの?

・最近ハマっている料理は?

・辛いと思うことはない?

日本では、まだまだ少数派のベジタリアン。周囲にベジタリアンの友達がいない、選べるものが少ないなど、肩身の狭い思いをしている方も多いです。

ベジタリアン特有の悩みについて、気軽に相談できるような関係が作れるとよいですね。

一緒にヴィーガンレストラン/カフェを楽しむ

日本国内では、ベジタリアン・ヴィーガン対応のお店はまだまだ少ないのが現状。対応してくれるお店を1~2店見つけては何度も利用しがちです。だからこそ「この辺りに新しくヴィーガンカフェができたみたいよ!」「このお店、この前行ったらヴィーガン対応にしてくれるって!」などの新しい情報は、ベジタリアンにとってとても嬉しいものです。

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行きつけのお店が増えるとともに、ヴィーガン料理を「おいしい!」と食べてくれる友達・家族の姿を見ることで、「ベジタリアンを認めてくれている」といった実感もできます。

また、あらたまった場面やビジネスにおける会食の機会に、ベジタリアン向けのメニューの選択肢があるお店をセレクトすることも、今後はとても重要となってくるでしょう。

ホームパーティーやBBQで植物性食品を用意する

ホームパーティーといった大勢の人が集まる場にも、ベジタリアンの方も食べられる、たんぱく源の料理を用意することが大切です。また、最近ではBBQでもプラントベースドミートを用意するケースも実際に増えています。ちょっとした配慮がヴィーガンやベジタリアンの人たちにとっては嬉しいものです。

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さらに、埼玉県の川口市にある「THE PLANT BASED BBQ」では全メニューがプラントベース。ベジタリアンの人たちから注目を集めており、このような施設の充実が今後期待されます。

(出典:「東京近郊の緑の楽園でプラントベースBBQを楽しもう!~THE PLANT BASED BBQ(埼玉・川口)」)

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多様な考え方を許容しよう

近年、ヴィーガンやベジタリアンといったライフスタイルを取り入れる人々が世界的に増加しています。日本も例外ではありません。健康志向の方だけでなく、環境問題や動物愛護の観点から、ベジタリアンの人口は今後も増加するでしょう。

ベジタリアンは選択肢の一つです。多様な価値観や考え方の許容は、現代社会において重要ではないでしょうか。

親しい仲であればあるほど、お互いの価値観を知り、認め合いたいですね。