鏡に映る自分の肌を見て、乾燥やもたつきなどにお悩みの方はいませんか?
化粧水や乳液などで外側からケアすることも重要ですが、毎日の食事を意識することも忘れてはいけません。
うるおいのある肌を目指すためには、肌に必要な栄養素を補う必要があります。
そこでおすすめなのが、プラントベースの食生活です。
今回は、プラントベースの食生活で美肌をキープできる理由や注意点について管理栄養士の下田さんにご紹介いただきます。
管理栄養士の下田さんについては下記のプロフィールをご参照ください。
プラントベースの食生活で美肌がキープできる理由
プラントベースの食生活を意識すると、なぜ美肌がキープできるといわれているのでしょうか?まずはその理由について解説します。
肌に良いビタミンを摂取できるから
プラントベースの食生活では、野菜や果物を意識して摂るようになるので、肌に良いビタミンを摂取しやすくなります。
特に、美肌におすすめの栄養素であるビタミンAやビタミンE、ビタミンCなど、効率良く補えるでしょう。
それぞれのビタミンの働きとおすすめの食材は下記の通りです。
・ビタミンA:皮膚や粘膜を丈夫にして、肌のうるおいをキープする
➡おすすめの食材:人参、モロヘイヤ、ほうれん草など
・ビタミンC:肌を健やかに保つために必要な、コラーゲンの合成に不可欠な栄養素
➡おすすめの食材:パプリカ、ブロッコリー、芽キャベツ、レモン、オレンジなど
・ビタミンE:抗酸化作用のある脂溶性ビタミン。体内の脂質の酸化を防ぐ働きがある
➡おすすめの食材;アーモンド、アボカド、大豆、かぼちゃなど
これらの栄養素を意識して食生活に取り入れると、肌に良いビタミンを補給しやすくなります。
食物繊維をしっかり補えるから
美肌を保つためには、食物繊維を十分摂取して腸内環境を整えることが大切です。
私たちの腸内には、約1~2kgの腸内細菌が棲息しているといわれています。
これらは主に善玉菌と悪玉菌、どちらか優勢なほうに味方する日和見菌から成り立っており、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7が理想の割合です。
しかし、悪玉菌が増加すると肌荒れといった肌トラブルや便秘などを引き起こすおそれがあります。
そのため、腸内環境を整えるために、善玉菌を増やす食生活を心がけましょう。
特に、プラントベースの食生活を意識すると、自然と野菜の摂取量が増えるので、腸内環境に良い影響をおよぼします。
善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維や、便のカサを増やす不溶性食物繊維などの働きにより、腸内環境を整えやすくなることで美肌に近づけるでしょう。
プラントベースの食生活で注意すべきポイント
プラントベースの食事は美容に嬉しい栄養素が多く含まれています。一方で、栄養素が偏りやすくなるおそれがあるため注意が必要です。
ここでは、普段の食生活で気をつけるべきポイントを解説します。
たんぱく質不足に注意する
たんぱく質は肌の土台となる栄養素のため、しっかりと摂ることが大切です。
しかし、植物性食品を中心とした食生活では、たんぱく質が不足しやすくなる傾向があるため気をつけなければなりません。
例えば、豚もも肉100gあたりのたんぱく質量は、21.9gなのに対し、木綿豆腐100gあたりのたんぱく質量は7.0gです。
プラントベースの食生活では肉や魚などを控える分、大豆や大豆製品などで補う必要がありますが、たんぱく質の確保が難しくなりがちです。
たんぱく質を摂取するために、豆腐や枝豆、キヌア、アーモンド、大豆ミートなどを取り入れて、栄養が偏らないように注意しましょう。
出典:「日本食品標準成分表(八訂)」(文部科学省)
「日本食品標準成分表(八訂)」(文部科学省)
ビタミンB12をしっかり補う
ビタミンB12は赤血球の生成をサポートし、神経の機能を正常に保つために欠かせない栄養素です。
不足すると貧血や体力低下、疲労などの症状がみられるため、過不足なく摂取することが大切です。
ビタミンB12の主な供給源は肉や魚などの動物性食品であり、レバーやあさり、鮭などに多く含まれています。
しかし、植物性食品にはほとんど含まれておらずプラントベースの食生活を続けていると不足しがちです。
そのため、植物性食品を中心とした食事を摂るときは、ビタミンB12を意識して補いましょう。
オーツ麦やオートブランなどから作られたシリアルや、豆乳、アーモンドミルクなどの多くはビタミンB12が強化されています。
パルメザンチーズのような見た目と味のニュートリショナルイーストも栄養価が高いため、サラダやスープなどに加えて栄養を補うことが可能です。
のりにもビタミンB12が含まれているため、さまざまな食品を上手に活用すると良いでしょう。
お菓子や揚げ物に注意する
ケーキやパイ、チョコレート、揚げ物などには脂質が多く含まれているため、食べ過ぎると皮脂分泌が促されます。
皮脂の分泌量が増えると、ニキビなどの肌荒れの原因になりかねません。
脂質の多いお菓子は、気軽に食べられる上に満足感が得られるため、小腹が空いたときに食べる方もいるでしょう。
とはいえ、普段からこのような食べ物を食べていると、脂質の過剰摂取になりがちです。
脂質が高い食べ物は肌の酸化を招いて、老化を促す働きがあるといわれているため、食べ過ぎには注意しましょう。
食事と合わせて心がけたい美肌の習慣
美肌になるためには、食事だけでは不十分です。生活習慣を整えることで美肌を目指しましょう。
ここでは、食事と合わせて心がけたい美肌のコツについて紹介します。
質の良い睡眠を心がける
寝ている間は、肌の修復をサポートする働きがある成長ホルモンの分泌が活発になります。
睡眠不足が続くと肌のターンオーバーの周期が乱れて肌荒れを引き起こしやすくなるため、質の良い睡眠を心がけましょう。
一般的には7時間が睡眠時間の目安といわれていますが、理想的な睡眠時間には個人差があります。
自分にとって調子が良いと思える睡眠時間を確保しましょう。
睡眠時間だけでなく、睡眠の質も高めるよう下記のポイントを意識してみてください。
・寝る直前にスマートフォンやPCなどを見ない
・就寝の3~4時間前までに食事を済ませておく
・コーヒーや紅茶などのカフェインは寝る前に飲まない など
ストレスを溜め込まない
ストレス過多の状態が続くと、肌が乾燥しやすくなり、外部刺激にも敏感になります。
さらに、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、肌のターンオーバーの周期が低下するといわれています。
現代社会ではストレスをゼロにすることは難しいですが、なるべくストレスを溜めないように工夫することが大切です。
ゆっくりお風呂に浸かったり、アロマの香りを活用して気分転換をはかったり、軽い運動をしたりするなどがおすすめです。
自分に合った方法を探して、ストレス解消に努めましょう。
美肌キープに役立つプラントベースの食生活は環境にもやさしい
プラントベースの食事には、美肌に導く栄養素が豊富に含まれています。
植物性食品を多く摂るようになり、食物繊維やビタミンの摂取量も増える傾向があります。
大豆や野菜、果物などの食品が増えるので、腸内環境に役立つ栄養素も補いやすくなるでしょう。
また、植物性食品を中心とした食生活にシフトすると、次第に肉の消費量が減少します。
実は肉の大量消費は、温室効果ガスの増加につながるといわれているのです。
牛や豚などの家畜のゲップには温室効果ガスのひとつであるメタンが含まれています。
家畜を育てるために必要な飼料の栽培や広大な土地が必要であり、土地を用意するために森林伐採するケースもあるでしょう。
樹木には温室効果ガスである二酸化炭素を吸収する働きがあるため、自然を残すことも温暖化対策につながります。
プラントベースの食生活を続けることは環境保護だけでなく、動物愛護にも貢献できるといえるでしょう。
まとめ
美肌をキープしたい方にとって、プラントベースの食生活はおすすめです。
健やかな肌を保つために必要なビタミンや腸活に役立つ食物繊維などが豊富に含まれているからです。
ただし、たんぱく質やビタミンB12が不足しやすくなるため注意が必要です。
食事だけでなく、良質な睡眠やストレス解消も心がけましょう。
エシカルフードのプラントベースフード
私たち、エシカルフード株式会社は「食生活が、地球環境を守る」をテーマに、肉食を控える食生活~Meatless Diet(ミートレスダイエット)~という、新しいライフスタイル・価値観を提唱するために、2021年6月に発足しました。
地球にも、身体にも、動物にも優しいプラントベースドフード」の企画開発・販売と“Meatless Diet”のための有益な情報発信を通じて、あなたの健康と地球環境を守りたいと考えています。
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