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2024.06.08

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【健康的なボディメイク】管理栄養士が解説!プラントベースの食生活がおすすめの理由

プラントベースは植物由来の食品を中心とした食生活のため、健康的に痩せたい方に人気があります。
とはいえ、完全菜食主義者のヴィーガンのほうが食事の制限が厳しいため、痩せられるのではないかとお考えの方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、管理栄養士の下田さんに健康的にボディメイクしたい方におすすめのポイントを紹介します。
管理栄養士の下田さんについては下記のプロフィールをご覧ください。

ヴィーガン食とプラントベースの違い

プラントベースはヴィーガン食と混同されやすいのですが、明確な違いがあります。まずはこれらの違いについてみていきましょう。

ヴィーガン食の特徴

ヴィーガン食は完全菜食といわれており、動物由来の食品を一切含みません。
肉や魚などの動物性食品はもちろん、蜂蜜やゼラチンなども制限しています。
その代わりに大豆製品や野菜、果物、ナッツ類などを選択します。

また、ヴィーガンの人々はシルクやウールなどの動物由来の衣類を避けて、コットンやポリエステルなどから作られたものを選ぶ方が多いのも特徴です。
ヴィーガンになるのは健康のためだけでなく、宗教上の理由や動物愛護、環境保護などさまざまな理由があります。

プラントベースの特徴

プラントベースも同様に植物性食品を摂取しますが、状況に応じて動物性食品を食べることもあります。
とはいえ、明確な定義はないため、卵や乳製品を食べる方もいれば完全に避ける方もいます。

プラントベースがヴィーガンと大きく異なる点は、必ずしも動物性食品を避ける必要がないことです。自由に選択できるため、食事に対するストレスも軽減できます。
さらに、肉や魚も食べるため、ヴィーガンに不足しがちな栄養素も摂取できるのがポイントです。

プラントベースの食生活はボディメイクにおすすめ!

野菜

プラントベースの食生活とは、穀物や野菜、果物、大豆製品など、植物由来の食品を積極的に食べるスタイルのことです。

植物性食品の割合が増えると脂質の摂取量が抑えられるため、健康的に痩せやすくなるメリットがあります。ここでは、そのほかのメリットについて紹介します。

太りにくい食習慣が身に付く

プラントベースの食生活を意識すると、健康的に痩せやすくなります。
肉を中心とした動物性食品は、良質なたんぱく質を摂取するのに有効ですが、食べ過ぎると飽和脂肪酸の摂りすぎにつながりかねません。
その点、プラントベースの食生活では野菜や大豆製品などを積極的に摂り入れ、肉や魚などの動物性食品を控えるようになり、自然とカロリーや脂質を抑えることができます。

また、野菜やナッツ類は噛みごたえがあるので、ゆっくりと食べる習慣が身につきやすくなるでしょう。
時間をかけて食べるようになると、満腹感が得やすくなるため食べ過ぎ防止にも役立ちます。
特に、今まで食べ過ぎていたという方は、プラントベースの食生活に変えることで痩せやすくなるかもしれません。

食物繊維の摂取量が増えやすい

食物繊維を十分に摂取することは、ボディメイクにも有効です。食物繊維には、脂質や糖を排出したり、血糖値の急上昇を防いだりする働きがあります。
さらに、便通にも良い影響をおよぼすため、ボディメイク中の方はしっかりと取り入れたい栄養素です。

また、日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、食物繊維の摂取目標量は成人男性で1日20~21g、成人女性で1日17~18g以上とされています。
しかし、「令和元年国民健康・栄養調査」では日本人の食物繊維の目標摂取量は男性で19.4g、女性で17.5gでした。

男女ともにやや少ない傾向があるため、プラントベースの食生活で野菜を意識して摂るようになると、食物繊維も補いやすくなるでしょう。
ただし、食べ過ぎると消化器系に負担をかけてしまうため、適量を守ることが大切です。

出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(厚生労働省)
出典:「令和元年国民健康・栄養調査」(厚生労働省)
出典:「食物繊維の必要性と健康」(厚生労働省e-ヘルスネット)

プラントベースの注意すべきポイント

プラントベースの食生活は、脂質の多い肉を控えるためカロリーが抑えられるとともに、食物繊維をたっぷりと補うことができるためボディメイクにおすすめです。

ただし、注意しないとかえって痩せにくくなる可能性があります。ここでは、プラントベースの注意点について解説します。

たんぱく質を意識して摂る

ボディメイク中はたんぱく質をしっかりと摂ることが大切です。
しかし、プラントベースの食生活では、肉や魚の摂取量が減るためたんぱく質が不足しやすくなりがちです。

たんぱく質は体のもとになる栄養素であり、不足すると筋肉量の減少につながり、代謝も減ってしまいます。
基礎代謝が低下すると消費カロリーも減少してしまうので、痩せにくくなるだけでなくリバウンドしやすくなるのです。

とはいえ、植物性食品のなかにも、たんぱく質が豊富な食品はたくさんあります。例えば、豆腐や大豆、枝豆、ひよこ豆、ナッツ類など、これらの食品を意識して取り入れると良いでしょう。

プラントベースを過信しない

「プラントベースの食生活をしているから、栄養バランスは完璧」と思っている方は要注意です。
植物性食品を多く取り入れるようになると、食材に偏りがみられるようになる可能性があるからです。

「これを食べているから痩せられる」というものは残念ながらありません。ボディメイクの基本は、バランスの良い食事と適度な運動です。

特に、プラントベースの食生活では、動物性食品に多く含まれているビタミンB12が不足しがちです。
ビタミンB12はレバーやあさり、しじみなどに多く含まれる栄養素で、アミノ酸の代謝や造血作用などの働きがあります。

しかし、植物性食品にはほとんど含まれていません。
そのため、フレキシタリアンのように肉や魚も柔軟に取り入れるスタイルにするのもおすすめです。
食事全体のバランスを考えながら、無理のない食べ方を探していきましょう。

出典:「ビタミンB6/B12の働きと1日の摂取量」(公益財団法人 長寿科学振興財団)

動物愛護や環境保護にもつながるプラントベースの食生活

ナッツ

食べ方を意識することで理想の体型に近づけるプラントベースの食生活ですが、動物愛護や環境保護にもつながることをご存知ですか?

私たちの食卓に肉が届くまでに、畜産を育てるために多くの資源が使われています。
育てるための土地や飼料を運ぶための燃料など、環境にも少なからず負荷がかかっているといえるでしょう。

また、フォアグラはガチョウやカモなどに強制的に大量のエサを与え、肝臓を肥大させることで生産されています。
そのため、動物愛護の観点からもプラントベースの食生活を取り入れる方が増えています。

まとめ

プラントベースの食生活にすると、植物性食品の摂取量が増えるためボディメイクの効果が期待できます。
また、ヴィーガンと違い肉や魚も柔軟に取り入れられるため、健康を維持しながら理想の体型を目指すことができるでしょう。

ただし、栄養バランスが乱れるおそれがあるため、必要な栄養素を摂取できるよう柔軟に取り入れることが大切です。

ボディメイクにもおすすめ!エシカルフードのプラントベースフード

私たち、エシカルフード株式会社は「食生活が、地球環境を守る」をテーマに、肉食を控える食生活~Meatless Diet(ミートレスダイエット)~という、新しいライフスタイル・価値観を提唱するために、2021年6月に発足しました。

地球にも、身体にも、動物にも優しいプラントベースドフード」の企画開発・販売と“Meatless Diet”のための有益な情報発信を通じて、あなたの健康と地球環境を守りたいと考えています。

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【参考記事】
出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(厚生労働省)
出典:「令和元年国民健康・栄養調査」(厚生労働省)
出典:「食物繊維の必要性と健康」(厚生労働省e-ヘルスネット)
出典:「ビタミンB6/B12の働きと1日の摂取量」(公益財団法人 長寿科学振興財団)