家族に気づかれずに、大豆ミートを使ったグルテンフリーの食事を試してみたいと思いませんか?
大豆ミートは、健康を意識する方や食物アレルギーへの配慮から、近年注目されています。栄養豊富な大豆ミートとグルテンを含まない食材を組み合わせることで、心も体も満たされる食事づくりが可能です。
今回は、肉のような味わいを再現しながら、家族が気づかないほど自然に取り入れられるレシピを管理栄養士の下田さんに4品紹介いただきます。
管理栄養士の下田さんについては下記のプロフィールをご覧ください。
Ethical Food ライタープロフィール
大豆ミートの基礎知識
大豆ミートとは、乾燥大豆を原料にした植物性の代替肉で、食物アレルギーや健康を意識する方々の間で注目を集めています。
そぼろ状で扱いやすい「ミンチタイプ」、煮物や炒め物に適した「ブロックタイプ」、揚げ物やソテーに便利な「フィレタイプ」などがあるため、料理に合わせて使い分けましょう。
また、大豆ミートは、たんぱく質や食物繊維、カルシウムなどが豊富に含まれており、動物性脂肪やコレステロールを含まないため、ヘルシーな選択肢のひとつとしてもおすすめです。
大豆ミートを使ったこっそりグルテンフリーレシピ4選

グルテンフリーが気になるけれど、家族に理解されにくいときは、見た目も味も満足できる大豆ミートを使ったレシピを参考にしてみませんか?ここでは、和食・洋食・中華・エスニックでおすすめのレシピを4品紹介します。
※グルテンフリーはセリアック病など、グルテンが体質に合わない方におすすめの方法です。グルテンを避ける場合は、調味料や加工食品の原材料にも注意が必要です。小麦由来の成分が含まれることがあるため、購入前にしっかり確認しておきましょう。
また、グルテンフリーを活用される際、栄養バランスが偏らないよう気をつけることも大切です。
【和食】さっぱりおろしハンバーグ
定番の洋風ハンバーグを和食にアレンジしたレシピです。特に暑い時期には、さっぱりとしたハンバーグがおすすめです。豆腐を加えることで、ふんわりとした食感のハンバーグに仕上がります。ただし、パン粉にはグルテンが含まれているので、グルテンフリーレシピでは片栗粉に変更しましょう。グルテンフリー醤油を使うのもポイントです。
【管理栄養士おすすめ!こっそりポイント】
乾燥椎茸を使用するのもおすすめです。乾燥椎茸の戻し汁で大豆ミンチを戻すと、旨味がぐんとアップします。また、植物性食品を中心としたレシピのため、動物性脂肪が気にならずヘルシーな仕上がりになります。食物繊維がたっぷり取れるので、腸活が気になる方にもおすすめです。塩麹を加えて味付けしてもおいしく食べられます。
【洋食】ごろごろ野菜と大豆ミートのミネストローネ
見た目はいつも通りのミネストローネとほとんど変わらないため、自然に食卓に出せるのがうれしいポイントです。グルテンを避けたい方は、グルテンフリー表示の調味料を選ぶことも意識しましょう。
コクのあるトマトのスープに、たっぷりの野菜と大豆ミートが絶妙にマッチして、食べ応えも抜群です。優しい味わいで、ひと口食べると思わずほっとする美味しさです。大豆ミートはお肉のような食感と見た目のため、家族にも喜んでもらえるでしょう。
【管理栄養士おすすめ!こっそりポイント】
大豆ミートを戻す際、トマトジュースを使用すると、トマトの自然な酸味と旨みによって、大豆ミート特有の香りを和らげることができます。加えて、トマトジュースにはリコピンやビタミンC、カリウムなども多く含まれています。
さらに、ビタミン・ミネラル、食物繊維が豊富な野菜を組み合わせることで、1品でさまざまな栄養素をバランスよく摂取することが可能です。
乾燥大豆ミートを戻すのが面倒なときは、レトルトの大豆ミートを活用するのもひとつの方法です。おすすめのレシピが知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【中華】大豆ミートの麻婆豆腐
ジューシーなお肉のような食感が特徴の大豆ミートを使った麻婆豆腐。見た目も味も本格的で、こっそり大豆ミートを活用したい方におすすめです。なめらかな食感の豆腐と、大豆ミートのほどよい噛み応えで、白いご飯が進みます。
また、豆板醤のピリッとした辛さがアクセントになり、ヘルシーでありながらも満足感があります。グルテンを避ける場合は、調味料をグルテンフリーのものに置き換えましょう。
【管理栄養士おすすめ!こっそりポイント】
豆板醤の辛さで、大豆ミートの風味をカバーできるため、大豆ミートを始めて食べる方にもおすすめです。豆腐と大豆ミートを組み合わせることで、必須アミノ酸をバランスよく補えます。脂質を控えつつ、たんぱく質やカルシウム、鉄などの栄養素がしっかり摂れるため、健康的な食事を心がけたい方にぴったりです。
【エスニック】大豆ミートのキーマカレー
スパイスの香りが食欲をそそる、大豆ミートを使ったエスニック風キーマカレーです。ひき肉の代わりに大豆ミートを使用することで、満足感がアップします。野菜のみじん切りをたっぷり加えて、栄養満点のカレーを作りましょう。市販のカレールーを使用する際は、小麦不使用のものを選ぶか、スパイスを手作りすることをおすすめします。
【管理栄養士おすすめ!こっそりポイント】
カレーを作る際に使用するクミンやターメリックなどのスパイスは、大豆ミートの香りを抑えるだけでなく、消化をサポートしたり、代謝を促したりする働きも期待できます。スパイスの香りやコクで、大豆ミートの風味も気になりにくく、家族にも気づかれにくいでしょう。
また、大豆ミートは動物性脂肪を含まないため、脂質を控えたい方やコレステロールが気になる方にもおすすめです。野菜を組み合わせることで、食物繊維やビタミン・ミネラルも補えます。
手軽に活用できる!大豆ミートの取り入れ方

常温保存できる乾燥タイプの大豆ミートを常備しておくと、必要なときにすぐ調理できて便利です。スーパーの自然食品コーナーやネット通販で手に入りやすく、グルテンフリー対応商品も豊富です。
子どもや肉好きな家族には、香りや出汁をきかせて下味をつけることで、自然に取り入れることができます。肉らしい食感とコクも感じられるので、ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
グルテンフリー×大豆ミートは、グルテンを控えたい方や健康を意識している方にとって、無理なく続けられる組み合わせです。さらに、大豆ミートは見た目も食感もお肉のようで満足感が高く、家族にも気づかれずに取り入れやすいのが魅力です。今回紹介したレシピをヒントに、まずは1品から気軽に大豆ミートを使ったグルテンフリー料理をこっそり試してみてはいかがでしょうか?
【参考記事】
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=13212
出典:農林水産省「大豆ミート食品類」
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/kokujikaisei-48.pdf