COLUMN

2024.09.19

COLUMNフレキシタリアンについて/ライフスタイルベジタリアンについて/ライフスタイル今年のトレンド/ライフスタイル現代食生活について/ライフスタイル環境について考えてみよう/環境/食糧/畜産/SDGs

動物愛護週間とは?先進国での取り組みと私たちが動物たちのためにできること

「動物実験ってなぜ必要なの?」など、動物に関する疑問をもたれた方はいませんか?
一方で、動物虐待のニュースを見て、心が痛む方も多いはずです。

動物愛護月間は、このようなニュースの裏側にある問題や、今私たちにできることを知る機会になります。
今回は、エシカルコラム専属ライターの下田さんに、動物愛護週間の詳細や先進国での取り組み、今すぐ実践できることについて解説いただきます。
下田さんについてのプロフィールは下記の記事をご覧ください。

動物愛護週間とは?

毎年9月20日~26日に実施される動物愛護週間とは、動物に関心をもち人間との絆を深めることを目的として定められた1週間のことです。
つまり、これらの活動に注目し、動物愛護につながる行動をする期間ともいえます。

動物愛護週間はペットを飼っている方だけでなく、動物に関心のあるすべての方が、動物の気持ちや適切な飼い方について学ぶ機会となります。
また、人間と同じように動物にも命があることから、共存していくことの大切さを社会全体に啓発するのもポイントです。

動物愛護の期間中は、国や地方自治体、動物保護団体などが協力して、動物愛護に関するさまざまなイベントやキャンペーンを実施するのも特徴です。

例えば、動物愛護に関する講演会やセミナー、動物とのふれあいイベント、動物保護施設の見学、動物愛護に関するポスターの配布など、活動は多岐にわたります。

出典:「動物愛護週間」環境省

先進国での動物愛護の取り組み

日本における動物愛護週間では、普段よりも動物に関心をもち、行動していく1週間としています。
海外でも同様に、動物愛護についてさまざまな取り組みがあるのをご存じですか?
ここでは、動物愛護に関する先進国の取り組みについて解説します。

動物愛護の取り組み①:イギリス

イギリスは、動物愛護の先進国として知られています。
2006年にアニマルウェルフェア法が制定され、すべての脊椎動物を対象として動物虐待に対する罰則を強化しました。

また、食肉処理場への監視カメラの設置を義務化したり、捨てられた犬や猫を保護したりする仕組みがあります。
その他、動物愛護団体による啓発活動なども活発に行われています。

出典:「アニマルウェルフェア先進国「英国」と、求められる日本の対応」(日本貿易振興機構)

動物愛護の取り組み②:スイス

スイスは動物保護において、世界トップレベルの取り組みを行っています。
動物の尊厳を憲法で保障し、動物虐待などを厳しく禁止しました。

家畜の種類ごとに飼育スペースや数の上限を決め、動物福祉にも配慮しています。
動物実験の規制も強化されており、代替手段がない場合に限り動物を扱うことが許可されているのも特徴です。

出典:「世界で最も厳しい動物語法を課すスイス」(スイス公共放送協会の国際部)

動物愛護の取り組み③:ドイツ

ドイツでは動物の権利を重視し、具体的な規制を設けることで、高い水準の動物保護を実現しています。

1933年に動物保護規定が制定されるとともに、ドイツのティアハイムと呼ばれる動物保護施設では、殺処分ゼロを実現する取り組みが行われています。
また、保護された動物の飼い主を積極的に探すなど、動物愛護に向けた活動が活発です。

出典:「殺処分ゼロのためにドイツが行っている施策」(公益財団法人 ヒューマニン財団)

動物愛護の取り組み④:オランダ

オランダは、2025年までに安全性試験における動物実験を段階的に廃止し、動物実験に頼らない方法へと移行することを目指しています。

背景には、年間約60万匹の動物が実験のために使用されていることから、動物福祉に対する関心が高まったことがあげられます。
そのため、オランダでの動物実験は厳しい規制対象となっているのです。
代替、削減、改良に基づき、動物実験を最小限に抑えるよう努力しています。

出典:「Opinion provided by NCad as to how the Netherlands can become a pioneer in non-animal research」

日本はまだまだ遅れている!動物愛護につながる行動とは?

上記の通り、海外の先進国では国民1人1人の動物愛護への関心が高く、国としても大きな成果を上げ続けています。
日本はというと、少しずつアニマルウェルフェアという考え方が浸透してきたものの、まだまだ遅れを取っているのが現状です。しかし、私たち個人ができることはたくさんあります。

ここでは、今すぐ実践できる動物愛護につながる行動を紹介します。

クルエルティフリーの製品を使ってみる

クルエルティフリー(残虐性がない)認証のある商品を選ぶことで、結果的に動物愛護につながります。

実は、化粧品やシャンプー等を作る過程で動物実験が行われていることがあります。
その理由は、動物実験によって化粧品やシャンプー等が人に与える影響について確認するためです。

シャンプーが目に入ったり、クリームが肌から染み込んだりしたときにどのような弊害があるのかを、動物実験でチェックします。
実験台には人間ではなくウサギやモルモットなどの動物たちで化学物質の毒性試験が行われているのです。
動物実験中は、動物が痛みなどの苦痛を感じても、その場から離れることはできません。
実験終了後も健康な体に戻ることは難しく、廃棄処分にされる経緯があります。

動物愛護週間に一連の流れを知ることで、私たちにできることを考えるきっかけになるのではないでしょうか?

出典:「ヴィーガン認証協会クルエルティフリー認証」(ヴィーガン認証協会公式)
出典:「化粧品でも動物が犠牲に」(NPO法人 動物実験の廃止を求める会)

動物愛護につながる食生活を目指す

普段は肉や乳製品を食べる方でも、動物愛護期間中は植物性食品中心の食生活に変えてみるのもおすすめです。

具体的には、畜産物や水産物の風味や食感に似せて作るプラントベースフードがあります。
大豆ミートや代替肉、代替ミルクなどの加工食品が製造・販売されているため、試してみると新しい発見があるかもしれません。
動物愛護につながる商品を購入することで、動物福祉に配慮した企業を応援することができます。

また、動物性食品を控えることは、動物愛護以外にもメリットがあるのをご存知ですか?
例えば、家畜から排出されるメタンガスには、温室効果ガスが含まれており、地球温暖化に影響をおよぼすおそれがあります。

家畜を育てるためには、大量の飼料や水が欠かせません。飼育するために、森林伐採をして土地を確保する場合もあります。
そのため、動物性食品をなるべく減らすように心がけると、動物愛護と同時に環境保護にも貢献できます。

動物愛護に関する情報発信をする

動物愛護週間に、今取り組んでいることをSNSなどで発信してみるのもひとつの方法です。
植物由来の大豆ミートを使ったレシピに挑戦しSNSでシェアしたり、友達や家族に紹介したりすることで、まわりの人にもプラントベースの食生活に興味をもってもらいやすくなります。

また、動物愛護の講演会やセミナーに参加した感想をSNSに掲載すれば、幅広い方々に届きやすくなります。

ほかにも、植物性食品を主に取り扱っている飲食店での食事や、ヴィーガン料理教室に参加することで楽しみながら動物愛護の活動ができるでしょう。

大豆ミートを使ったおすすめレシピが知りたい方は下記ページをご覧ください。
https://ethical-food.co.jp/recipe/

保護動物のボランティア活動に参加する

保護犬や保護猫の預かりボランティアが不足しています。
預かりボランティアとは、保護動物を譲渡する際に人慣れしている子ほど里親が決まりやすいことから、保護動物の人間に対する不信感や恐怖心を無くし、慣れさせるために一定期間一緒に生活をするボランティアさんのことです。
他にも、収容施設やシェルターの身の回りのお世話などのボランティア活動もあります。

ペットを飼う予定のある方は、保護動物の里親になるという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか?
「保護動物は人になつかない」というイメージがあるかもしれませんが、全くそんなことはありません。恐怖心や不信感がなくなれば、どんな動物だって人に心を開いてくれます。
怖い思いをしてきた子、元の飼い主に裏切られた子をあなたが責任をもって幸せにしてあげる、これは私たちの自己肯定感を上げ、幸福感にもつながります。是非ご検討ください。

まとめ

動物愛護につながる4つの方法を紹介しましたが、まずは無理のない範囲で、自分にできることから始めることが大切です。

動物愛護週間をきっかけとして、プラントベースフードを試してみたり、イベントへ参加してみたりするなど、楽しみながら動物愛護活動に取り組みましょう。

動物愛護がきっかけとなり、食生活の意識が変わる方もいます。食生活が変わると動物だけでなく、環境やご自身の健康にも良い影響をもたらすでしょう。

エシカルフードのプラントベースフード

私たち、エシカルフード株式会社は「食生活が、地球環境を守る」をテーマに、肉食を控える食生活~Meatless Diet(ミートレスダイエット)~という、新しいライフスタイル・価値観を提唱するために、2021年6月に発足しました。

地球にも、身体にも、動物にも優しいプラントベースドフードの企画開発・販売と“Meatless Diet”のための有益な情報発信を通じて、あなたの健康と地球環境を守りたいと考えています。

エシカルフードの商品ページはこちらから
https://ethical-food.co.jp/products/