海外で流行しているDASH食は、ダイエットや健康維持におすすめです。
とはいえ、今までダイエットに失敗した経験があると、なかなか始められない方もいるかもしれません。
DASH食は厳しい食事制限をせずに済むので、気軽に始められるメリットがあります。
そこで今回は、管理栄養士の下田さんにDASH食が注目される理由やDASHダイエットの方法、注意点についてご紹介いただきます。
管理栄養士の下田さんについては下記の記事のプロフィールをご覧ください。
DASH食とは
DASH食とは、Dietary Approach to Stopping Hypertensionの略で「高血圧を予防するための食事療法」のことです。
アメリカの国立心臓肺血液研究所が提唱した食事法のひとつとして知られています。
加工食品を避けつつ塩分や糖分を控えて、野菜や果物、脂肪分の少ない肉や魚、ナッツ類、全粒穀物などを意識して摂るようにするのが特徴です。
DASH食を取り入れると、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維の摂取量を増やすことができます。
ナトリウムを排出しやすくなり、血圧を下げる効果が期待できるほか、痩せやすい体質も目指せます。
DASH食が注目される理由
DASH食を取り入れると、さまざまな健康効果が期待できます。
まずは、DASH食が注目される理由を詳しくみていきましょう。
DASH食は血圧を下げる効果が期待できる
DASH食に含まれるカリウムには、塩分を排出する役割があります。
カリウムのほかにも、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などを豊富に含む食材を取り入れるため、降圧効果が期待できます。
厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査」によると、食塩摂取量の平均値は10.1gです。
1日の目標量(食塩相当量)は、成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満なので、実際には塩分を摂り過ぎている傾向があります。
塩分の摂り過ぎが気になる方にとって、DASH食はおすすめの食事法といえるでしょう。
また、高血圧がある方を対象としたDASH食の研究報告によると、一般的な食事をしたグループと比べて、DASH食を実践した高血圧のグループでは収縮期血圧が11.4mmHg、拡張期血圧が5.5mmHg低下したとの結果が得られています。
DASH食で痩せやすい体質が目指せる
減量を目指すのであれば、消費カロリーが摂取カロリーよりも上回っている必要があります。そのため、DASH食はダイエット向きの食事といえます。
DASH食は、加工食品や糖分、塩分、高脂肪食品を控える食事法です。
普段からお菓子やジュースなどの甘いものや、揚げ物中心の脂っこい食事が多いと、カロリー過多になりやすく太りやすくなってしまいます。
DASH食を意識した食生活に変えていくと、自然とカロリーが抑えられるようになるため、より健康的な食生活に近づけることができるでしょう。
無理なく続けられる
制限が多いダイエット法に比べて、DASH食ダイエットは幅広い食材から選択できるので、無理なく続けられるメリットがあります。
「〇〇だけダイエット」などの偏った食生活を続けていると、身体に負担がかかるため注意が必要です。
その点、DASH食にすると野菜や果物などがたっぷり食べられて、ダイエットをしながらも栄養バランスの良い食生活を目指せます。
食物繊維が豊富な食材を取り入れるので腹持ちも良く、ダイエット中の空腹感の辛さも軽減できるでしょう。
気軽に始めたい方向け!DASHダイエットのやり方
DASH食は、普段の食事内容を見直すだけで簡単に始められます。DASHダイエットのやり方は以下のとおりです。
・穀類は茶色い炭水化物(玄米、全粒粉パンなど)にする
・たんぱく質源には青魚や鶏肉を選ぶ
・豆、種子、ナッツなどを食べる
・野菜や果物を毎日摂る
・乳製品は低脂肪のものを選ぶ
・飽和脂肪酸やコレステロールが多いものは避ける
・砂糖や塩分の多いものは控える
脂肪分の多い食品に気をつける、甘いものを控える、減塩を心がけるなどを習慣にして、全粒穀物、脂肪分の少ない肉や魚、ナッツ類、野菜や果物などを意識して摂りましょう。
DASH食で増やしたい食品
DASH食で増やしたい食材は以下のとおりです。
栄養素 | 効果 | 食品の具体例 |
カリウム | 体内のナトリウムを排出する | ブロッコリー、ほうれん草、かぼちゃ、水菜、れんこん、さつまいも、納豆、大豆、キウイ、バナナなど |
カルシウム | カリウム、マグネシウム、食物繊維との相乗効果で高血圧を予防する | 牛乳、ヨーグルト、豆腐、納豆、モロヘイヤ、小松菜、桜エビなど |
マグネシウム | 骨を形成する。筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温・血圧の調整に役立つ | 玄米、全粒粉パン、豆腐、納豆、ひじき、アーモンド、カシューナッツ、バナナなど |
食物繊維 | 余分な糖質や脂質、コレステロールなどの排出を促す | オートミール、大豆、おから、こんにゃく、ひじき、わかめ、えのきたけなど |
DASH食で減らしたい食品
DASH食では以下の食材を減らすことが大切です。
栄養素 | 注意点 | 食品の具体例 |
飽和脂肪酸 | 摂り過ぎるとLDLコレステロールや中性脂肪が増える | 脂身の多い肉類(バラ肉、ベーコンなど)、チョコレート、生クリーム、洋菓子など |
コレステロール | 摂り過ぎると心疾患や脳梗塞のリスクが高まる | 卵黄、いくら、たらこ、するめ、あん肝、レバーなど |
脂身の多い肉類を減らし、不飽和脂肪酸を多く含む魚類(青魚など)を積極的に摂りましょう。肉を選ぶときは、脂肪分が少ない鶏肉などがおすすめです。
甘いジュースや飽和脂肪酸が多く含まれているケーキやクッキーなどを控えて、おやつには果物やナッツ類などを選ぶと良いでしょう。
DASHダイエットのポイント
DASHダイエットでは、さまざまな食材と組み合わせて栄養バランスを整えることが大切です。例えば、数種類の野菜を使ったサラダに蒸し大豆や海藻類などを加えると、満足度もアップします。
肉類を減らして野菜を増やしてばかりいると、たんぱく質不足になりやすいため注意が必要です。
サラダのトッピングにたんぱく質を追加するなど、工夫して補うようにしましょう。
減塩をしていて味が物足りない場合は、ハーブやスパイスを活用したり、ごまやナッツ類の風味を活かしたりするとおいしく食べられます。
ダイエット目的の方は、食事法と合わせて適度な運動も取り入れましょう。
運動を取り入れると、脂肪が燃焼しやすくなります。
DASH食の献立例
家庭で簡単に試せるDASH食の献立例をご紹介します。
▪主食:雑穀米
▪主菜:アジの塩焼き
▪副菜:ほうれん草のピーナッツ和え
▪汁物:具だくさん味噌汁
▪デザート:果物入りヨーグルト
魚は干物を使うと塩分が多くなりやすいので、生の魚を調理しましょう。
野菜たっぷりの味噌汁にすると汁の塩分量が減りやすく、カリウムもしっかりと摂ることができます。
ヨーグルトを選ぶ際は、低脂肪や無糖などにして果物で甘みを補うのがおすすめです。
果物を加えると、手軽にビタミンが補給できます。
DASHダイエットの注意点
最後に、DASHダイエットの注意点を解説します。
食材の偏りをなくす
DASH食で増やしたい食材を積極的に摂ることは大切ですが、特定の食材に偏ってしまうと栄養バランスが崩れやすくなるため注意が必要です。
多く摂って良い食材でも、食べ過ぎるとカロリー過多につながります。
さまざまな食材を選びながら、無理なくダイエットを続けていきましょう。
カリウム制限が必要な方もいる
DASH食は野菜や果物をたっぷり摂るため、カリウムが多くなりがちです。
腎機能が低下している方は、カリウムを摂り過ぎることで身体に悪影響を及ぼしかねません。DASH食を実践する前に、必ず主治医に相談しましょう。
まとめ
DASH食は、高血圧を予防するための食事療法です。
普段の食生活で、塩分や糖分を控えて、野菜や果物、脂肪分の少ない肉や魚、ナッツ類、全粒穀物などを選択するのが特徴です。
DASH食を取り入れることで、血圧を下げる効果が期待できたり、痩せやすくなったりします。特定の食材に偏ることなく、バランスの良い食事を心がけましょう。
ただし、DASH食は高血圧以外の病気のない方を対象とした食事法のため、治療中の方は主治医に相談してから実践してください。
【出典】
・「令和元年国民健康・栄養調査」(厚生労働省)
・「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(厚生労働省)
・「血圧に対する食事パターンの影響に関する臨床試験」(DASH共同研究グループ)
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