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2024.12.21

COLUMNフレキシタリアンについて/ライフスタイルベジタリアンについて/ライフスタイル今年のトレンド/ライフスタイル現代食生活について/ライフスタイル環境について考えてみよう/環境/食糧/畜産/SDGs

ヴィーガンになると孤独?自由な食の選択と孤独感を感じない対処法を紹介します

「ヴィーガンになったのに何だか孤独」「環境保護や動物愛護のためにヴィーガンを続けているのに、周りに理解されない」そんな方はいませんか?

食べられるものを探したり、ヴィーガン対応の飲食店を探したりすること以外にも、深刻な悩みを抱えている方は少なくありません。例えば、周りと同じものが食べられないことによるストレスや孤独感です。

今回は、ヴィーガン生活を楽しく続けるための心の在り方や対処法について管理栄養士の下田さんに解説いただきます。
管理栄養士の下田さんについては下記のプロフィールをご覧ください。

ヴィーガンという生き方を選択する理由

牛

ヴィーガンになると、肉や魚などをはじめとした多くの食材が制限されます。健康上で特別問題なく食べられるものでも、制限しなければならないこともあります。
では、なぜ人々はヴィーガンを目指すのでしょうか?その理由を解説します。

健康志向のため

健康志向の高まりからヴィーガンになる方もいます。特に、動物性食品に含まれる飽和脂肪酸やコレステロールが気になる方にとっては、植物性食品は魅力的な選択肢といえるでしょう。

植物性食品は、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富に含まれているものも多く、組み合わせ次第で健康的な食生活が目指せます。

ただし、ヴィーガンになれば健康になれるという考えはおすすめできません。肉類から補える栄養が不足しがちになるため、栄養バランスを考慮した食生活を心がけましょう。

環境保護のため

近年、環境問題や気候変動をきっかけにヴィーガンに興味をもつ方が増えています。実は、動物性食品の生産には、温室効果ガスの排出や森林伐採などの環境問題が深く関わっているのです。

ヴィーガンのライフスタイルを選択することは、環境負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に貢献するひとつの選択肢といえるでしょう。

動物保護のため

動物の権利を尊重し、苦しみを軽減したいという思いから、ヴィーガンを選ぶ方もいます。多くの家畜は、狭いケージの中で一生を終えます。特に、採卵鶏のオスは卵を産まないという理由だけで、殺処分されるケースもあるようです。

ヴィーガン食を選ぶことは、こうした問題に意識を向け、より倫理的な食生活を実現するための選択肢のひとつです。

孤独を感じてしまうヴィーガンにおすすめしたい3つのこと

友人

食生活の大きな変化は、周囲との関係性にも影響をおよぼす可能性があります。ここでは、ヴィーガンの方が孤独を感じてしまうときにおすすめの対策を3つ紹介します。

コミュニティを活用する

まだまだ少数派のヴィーガンは、家族や友人に理解されないことも少なくありません。周りに理解者がいない場合は、同じ価値観をもつ方と話す機会をつくることをおすすめします。

例えば、XやInstagramなどのSNSで「#ヴィーガン」「#ヴィーガンライフ」などのハッシュタグで検索すると、ヴィーガン生活を楽しんでいる方々の投稿が見られます。ヴィーガンのコミュニティで積極的に情報交換すると、孤独感が和らぐでしょう。

また、オフラインのヴィーガンイベントに参加し、交流をはかることもおすすめです。

料理教室で仲間を作る

ヴィーガン料理教室に通うことで、社会とのつながりを維持することができます。料理教室では、同じようにヴィーガン食に興味をもつ方々と出会えるため、食に関する悩みなども相談できます。共感を得られることで、より安心してヴィーガン生活を継続しやすくなるでしょう。

料理教室を通して気の合う方と仲良くなれば、一緒に食事を楽しんだり、イベントに参加したりするなどで、より豊かな人間関係を築くことができます。

また、レシピの交換や食材の選び方など、日々の食事における情報交換ができることは、ヴィーガン生活を続ける上で大きな支えになります。

料理教室でさまざまなヴィーガン料理を学び、レパートリーを増やすことで、食生活も充実するでしょう。ヴィーガン対応のレストラン探しに苦労する方もいますが、料理教室で学んだ知識を活かせば、外食時に安心してメニューを選択できるようになります。

大豆ミートを使用したレシピが知りたい方は、下記のページを参考にしてみてください。
https://ethical-food.co.jp/recipe

自分自身の生き方を大切にする

ヴィーガンになるきっかけは、人それぞれ異なります。健康面や環境面、宗教上の問題や動物愛護など、人によっては複数の理由からヴィーガンになる方もいます。

しかし、ヴィーガン生活を続けていると、周りに受け入れられずにつらくなってしまうこともあるでしょう。疲れたときは、自分自身や生き方を大切にすることが大切です。ただし、ただ単に自分の欲しいものを手に入れることや、自分の好きなことをするということだけではありません。

心身ともに健康で、充実した日々を送るために、自分自身に対して優しく思いやりのある行動を取ることがポイントです。

好きな音楽を聴いたり、ゆっくりとお風呂に入ったり、ヨガや読書を楽しむなど、心が穏やかになれる趣味を見つけてストレスを解消しましょう。ヴィーガンのコミュニティなどで出会ったあなたを大切にしてくれる方々との交流も、心の栄養になります。

ゆるベジタリアン(フレキシタリアン)も選択肢のひとつ

ヴィーガンになったことで孤独感を抱いている方は、フレキシタリアンを選択肢のひとつに考えてみるのもおすすめです。フレキシタリアンとは、「flexible(柔軟な)」と「vegetarian(菜食主義者)」を組み合わせた言葉で、日本では「ゆるベジタリアン」とも呼ばれています。

植物由来の食品を中心とした食生活ではありますが、肉や魚、卵、乳製品などを完全に避けるのではなく、状況に合わせて選択します。

そのため、友人との外食でも「ヴィーガンレストランが見つからない」「食べられるメニューがない」といった問題も起こりにくいのが特徴です。また、肉や魚も食べるため、栄養バランスを取りやすく、厳しい食事制限ではないので続けやすいメリットがあります。

肉や魚を食べないときは、豆腐や大豆ミートなどの植物性食品を選択することで、無理なく続けることができるでしょう。

まとめ

ヴィーガンになると孤独になりやすいといわれる理由は、食事制限が多く周りの方と合わせにくくなることがあげられます。理解されない状況が続くと、また普段通りの食生活に戻そうと思う方もいるかもしれません。

孤独感のある方は、ヴィーガンコミュニティに参加したり、料理教室に通って仲間作りをしたり、自分自身を大切にするなどを心がけましょう。

また、肉も魚も柔軟に食べる「フレキシタリアン」を選ぶ方法もあります。複数人での外食時にお困りの方は、フレキシタリアンを選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか?

エシカルフードのプラントベースフード

私たち、エシカルフード株式会社は「食生活が、地球環境を守る」をテーマに、肉食を控える食生活~Meatless Diet(ミートレスダイエット)~という、新しいライフスタイル・価値観を提唱するために、2021年6月に発足しました。

地球にも、身体にも、動物にも優しいプラントベースドフードの企画開発・販売と“Meatless Diet”のための有益な情報発信を通じて、あなたの健康と地球環境を守りたいと考えています。

エシカルフードの商品ページはこちらから
https://ethical-food.co.jp/products/


【参考記事】
出典:「LESS IS MORE REDUCING MEAT AND DAIRY FOR A HEALTHIER LIFE AND PLANET」
出典:「ヴィーガン9万人に調査!「なぜヴィーガンに興味をもった?どんな印象?」」(ヴィーガン攻略サイト)
出典:「畜産環境問題とは」(農林水産省)