昨今、大手コンビニで大豆ミートを使った商品を見掛けることが増えましたよね。
「ヘルシーそうだから」という理由で大豆ミート使用のお弁当やサラダを買っている人も多くいます。
しかし、数年前までは無かった大豆ミート商品がなぜ増えたのかを深く考えたことはありますか?
大豆ミートは健康志向の人だけではなく、様々な理由もあってコンビニでも並べられるようになりました。
今回は栄養士のkayanoさんにコンビニの大豆ミート商品に着目し、大豆ミートの進化とこれからの可能性について解説いただきます。
栄養士kayanoさんについては下記のプロフィールを参照ください。
コンビニ各社が展開する大豆ミート商品
まず皆さんはコンビニ各社が展開する大豆ミート商品を知っていますか?
現在、大手コンビニ会社であるセブンイレブン・ローソン・ファミリーマートでは、幅広く大豆ミート商品が展開されています。
セブンイレブンは2020年より大豆ミートを使用したハンバーガーや担々麺などのお弁当販売を開始しました。
タコスソースやハムカツなどのプラントベース惣菜も販売しています。
また2023年7月より「みらいデリ」という名で、様々な企業とタッグを組んでお肉に一部大豆ミートを混ぜた商品、プラントベース商品の展開を始めました。
ナゲットやタコス、ハンバーグだけではなく、植物性ツナを使用したサンドイッチ・おにぎりもあります。
ローソンは2017年より、まずナチュラルローソンにて大豆ミート商品の販売を始めました。
その後、2020年頃よりローソンにて全国展開しています。
ハンバーガーやパスタ、キーマカレーなど種類は幅広く、2023年秋にはナチュラルローソンにて既存の人気商品、ロールケーキやナゲットをプラントベースに仕上げた商品も販売を開始しました。
ファミリーマートはナチュラルローソンと同じく2017年より大豆ミート商品を販売しています。
キーマカレー、ハンバーグなどのお弁当の他におつまみにも大豆ミートを使用して、幅広い層が手に取れるように展開されています。
コンビニではお馴染みの肉まんをプラントベースにした「大豆ミートまん」はベジタリアン・ヴィーガンも安心して食べられるように、ベジタリアン協会推奨マークを取得した上で販売していました。
コンビニは時期によって商品のラインナップが変わりやすいですが、3社とも現在も大豆ミート使用のお弁当・惣菜は展開されています。
大豆ミート商品が増える理由
前項でお伝えしたようにコンビニ各社は2017年より本格的に販売を開始し、その後、現在に至るまでに様々な大豆ミート商品を展開しています。
大豆ミート市場が大きくなり、大手企業による大豆ミート商品も増えましたよね。
そのため、プライベートブランド以外のラインナップも多くなり、コンビニで買える大豆ミート商品は年々増え続けています。
大豆ミートは健康・美容・ダイエット志向の高い女性が主にターゲットになりがちです。
まだ市場が小さかった2017年頃はダイエット向けに作られたものが多かったです。
しかし現在はタンパク質の補給として健康や筋トレに励む男性にも注目されています。海外旅行者も増え、ベジタリアン・ヴィーガンに向けてプラントベース商品を手にしやすくしている点もあります。
また、大豆ミートはSDGsにも大きく関わっていることをご存知ですか?
SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称で「持続可能な開発目標」を意味します。
2015年に国連で採択され、環境や貧困など現在の問題点をもとに17つの目標を掲げ、2030年までに世界規模で取り組んでいきます。
肉を生産するためにはエサや水など多くの資源が必要です。
牛肉1kgを生産するまでに必要な穀物は約11kg、水資源は約20,000リットルかかります。育てる土地も必要ですよね。
そして牛のゲップにはメタンガスが多く含まれています。
メタンガスは地球温暖化を早める原因の一つです。
肉と比べて大豆は使う資源が少なく済む上に、環境の破壊を抑えることができるのです。
近年、皆さんもニュースでSDGsについて知る機会が増えたと思いますが、企業もSDGsを課題として商品をつくることが増えました。
大豆ミート商品が増えている理由には、SDGsを考えている企業アピールにもなるのです。
大豆ミート商品が増えた理由は、ダイエットや健康志向だけではなく、環境問題にも繋がっています。
大豆ミートの可能性について考える
大豆ミート商品が増えた理由は様々あることが分かりました。
しかし、いくら頭で理解していても美味しくなかったらリピートに繋がりません。
1回しか買ってもらえなければ商品はすぐに販売終了してしまいます。
入れ替わりが激しいコンビニ商品の中で、現在まで幅広く商品展開を続けているのはコンビニ各社が技術を重ね、味にもこだわって作ってきたからと言えます。
コンビニは老若男女、様々な世代が使います。
コンビニで大豆ミート商品を販売することで、大豆ミートがより身近なものになりますよね。
美味しさがアップすればリピートする人も増えて、より商品展開されやすくなります。
大豆ミートは健康・ダイエットのイメージが強いですが、それだけではありません。
地球が抱える問題の解決にも大きく関わります。
私たちの生活に一番身近なコンビニから、誰もがSDGs、地球の課題について考えられるのは良い機会と言えます。
幅広い世代が大豆ミート商品を選択できるようになることで、未来は変わってきます。
セブンイレブンによる「みらいデリ」という商品シリーズの名前のとおり、一人一人の行動が未来をつくるのです。
これからの大豆ミートの進化に注目
本記事ではコンビニに着目して大豆ミート商品の展開とその理由についてご紹介しました。大豆ミート市場は今後もますます拡大が続くでしょう。
大豆ミートの消費が進めば美味しさを含めてさらなる進化を重ね、私たちの身の回りのあらゆる場面で、大豆ミートが選択できるようになると考えます。
コンビニをはじめ、大豆ミート商品を見掛けた際には、その裏側にある理由や問題を考えながら手に取ってみてください。
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私たち、エシカルフード株式会社は「食生活が、地球環境を守る」をテーマに、肉食を控える食生活~Meatless Diet(ミートレスダイエット)~という、新しいライフスタイル・価値観を提唱するために、2021年6月に発足しました。
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